UNIT 3: Religious Freedom and Human Rights


古代の価値観
King Asoka

宗教の自由は、古代からある価値観です。23世紀前、仏教の後援者であった、アショカ王は、遺言状を渡す時、今日にも通じる寛容の原則を彼の家臣に託しました。

「こうした(寛容の)実践は、他者への施しという仏教の信条の実践でもあります。このことを実践しないということは、自身の宗教にそむき、他宗教に対する疑惑をもたらしてしまうことになるでしょう。自分自身の信仰のみを賛美し、他のすべての宗教を信用していない人は、必ず自身の信仰を誇示しようとして、自慢することになるでしょう。このような行いは、耐えがたい慢心を生むでしょう。」

A.クリシュナスワミ(1960)「宗教的権利と実践における差別に関する一考察」より

 

聖書のレビ記(旧約聖書の一書19:33−4)に積極的に見知らぬ人を抱擁することの理想が現されています。

「もしなんじの土地に、3人の見知らぬ者が滞在したとしたら、汝は、彼らがどんなことをしても間違っていると考えてはなりません。

そして、あなたがエジプトの土地で、誰にとっても見知らぬ者となった時のことを考えて、あなた自身の事として彼らを愛しましょう。’’

 

イスラーム創始者である預言者マホメットは、ナジランで彼の弟子に実践規範を示してしています。

「神のメッセンジャーであり預言者であるマホメットは、ナジランのキリスト教徒とその隣人たちに次のように誓約した。彼らの生活や、宗教、領地、所有物、巡礼、彼らの預言者、お祈りのためのものを保障する。」

イブラヒーム・A.クハイララー氏1941年)「シリア共和国とレバノンの相続法」316ページ、ベイルート・アメリカ出版より

 

注釈:「宗教的自由:大切な人権」(ジョネーク・MM・ネバー編)よりいくつか引用

 

コーランに次のように書かれています:

「宗教を強制させてはならない」 コーラン 2章256節 

もちろん現代においては、宗教的自由は、国内法にも国際憲法にも認識されていますが、依然として非常に複雑な問題を抱えています。レオナルド・スウィドラー著書 「人権と宗教的自由」の中の「過去から未来へ」より

「もっとも基本的な人権の一つは、宗教的自由である。おそらく宗教は、最も包括的な全人間的な活動であるが、しかしそれはまた、絶対主義や権威主義の方向に向かってしまう危険性を抱えている」