国際自由宗教連盟 (IARF)

IARFは、宗教的自由に従事する主な国際諸宗教団体の一つである。1900年5月にユニタリアンと「リベラルなキリスト教徒」によって創立され、前世紀を通じて、30回にわたる世界大会を主催してきた。IARFに関する歴史や情報、最新のプログラム企画はホームページwww.iarf.net をご覧ください。

 

IARFで毎月刊行されている宗教的自由ニュースを受取るには、次のメールアドレスまでご連絡下さい。E-mail: zarrin@iarf.net

あなたの地域のIARFチャプター会員になりたい方は、e-mail: hq@iarf.net までご連絡下さい。

 

IARFの目的文

IARFの目的は、宗教・信仰の自由のために活動することである。なぜなら、宗教・信仰の自由は、私たちの信仰生活、真理の探究や悟りへの道を歩むための尊い人権であるからである。宗教的自由にとって必要とされるのは以下の事項である。 

国や政府、社会的団体による宗教・信仰を理由とした圧政的な干渉や差別からの自由

異なる宗教や信仰をもつ団体や個人の相互理解、相互尊重、調和の促進。

信仰実践が信者並びに外部の人の基本的人権を保障していることを確約する、宗教団体の本質的責任。

このようにIARFは以下にあげるものとともに、そしてこれらのために活動する:

・種々の宗教・信仰団体

・宗教的弾圧並びに差別に苦しむ団体

 

IARFプログラム

IARFの目的並びに宗教的自由に関する問題に取組むために実施する国際プロジェクト

 

1. 被害を受けている団体の支援:最近宗教的自由の否定の被害を受けていると認定されている団体への実践的支援プログラム開発のために、地域コーディネーター、加盟団体と共に活動をしている。現在2つのプログラムが進行中である。

   ・‘危機下にある信仰’と題するレポートの出版支援。CLAASは、主にパキスタンでのキリスト教徒の権利を擁護するイギリスをベースとしたキリスト教の団体である。彼らの中には実に悲惨な状況にある人もいる。

2002年初め、宗教的対立で破壊されたインド・グジャラートの宗教施設の再建。IARFは、破壊されたモスクの建て直しを申し出ているヒンズー教を基礎とする団体への支援を検討している。

 

2.  非公式外交:非公式外交を基に意志決定機関とのコミュニケーションを計ること。また、国連を通じて、宗教的迫害についての関心を高める。

例:

ジュネーブの非政府団体(CONGO)の会議体である「宗教または信条の自由委員会」に、IARF代表が熱心に取組んでいる。この委員会を構成する宗教団体は、バハイ、仏教、キリスト教、ユダヤ教、イスラーム等である。

「ジュネーブに拠点をもつ20数の非政府団体(NGO)は、新たに委員会を再結成し、2001年12月5日に議長選出を行った。IARFは、今まで、この委員会で重要な役割を担い、今もその再興に向けて取組んでいる。この委員会は、国連人権組織で活動を行っているNGO団体間の協力体制の強化を目指している。(2002年3月IARFワールド

長い目でみて必要な活動を宗教指導者等のアイデアをもらいながら、彼らと協力して実施しつつある。

ムスリムとキリスト教徒が宗教または信条の自由を保護し、促進するための宗教的原理並びに教育方法の開発

アジアの他宗教社会における国レベル並びに地元レベルでの「共通の文化遺産」の再考並びに再構築

少数民族文化並びに新興宗教団体についての総体的なオープンな視点を学ぶための、アメリカ多文化主義の理解

地元、国家、地域並びに国際レベルにおけるアフリカの知恵・価値観・社会関係に関する肯定と正しい理解

ヨーロッパにおける新興宗教団体の宗教的表現の自由を確立し、宗教的自由を享受する上での責任を果たしていることを確固としたものにすること

 

青年プログラム:諸宗教間の調和や理解、宗教的自由に取組み、これらに献身している青年の地球的ネットワークを創設すること。例えば:

2001年12月22日〜2002年1月7日に、グジャラートの青年13名、インドの他の地域からの青年9名、そしてカナダ、ハンガリー、日本、南アフリカ、イギリス、アメリカからの青年10名が、インドのグジャラートで国際諸宗教間プロジェクトに参加した。彼らは、ムスリムの村のモスク再建やヒンズー教徒の村のヒンズー寺院建設を手伝った。

2001年1月26日、この地域を直撃した大きな地震でヒンズー教の寺院は完全に破壊され、モスクは、一部倒壊した。一人の青年ボランティアが報告している。‘共に単純な肉体労働をすることは、特に言葉でのコミュニケーションが難しい状況において、文化や宗教間の壁を取り除いてくれる助けとなり謙虚な気持ちをもたらしてくれたように思います。そのような肉体での活動による精神の交流は、言葉を使わず多くのことを教えてくれました。」(2002年3月IARFワールド

グジャラートプロジェクトが行われ、青年たちがともに働いた場所がある州では、宗教間非寛容の緊張度が高い地域である(その後、多数の暴動が実際に表面化した)。こうしたプロジェクトの緊張感は、青年達がお互いの信仰や宗教的自由に関する問題をより深く理解することを助けてくれた。

別の例として、少数民族宗教を持つ青年とムスリムの青年25名が、ミンダナオを始めとする各地域の宗教的に重要な場所をともに訪れ、それぞれの宗教を学ぶ青年ツアーがある。

4. 予防戦略:宗教的非寛容の行為が起こらないように、または、再発しないように問題点を明らかにする。そして、教育の役割を強調することを含めた防止に焦点を当てたプログラムを展開する。

例:

Madrid
 

IARFは、2001年11月スペインのマドリッドで開催された国連‘寛容、宗教的自由に関する学校教育国際会議’に教育専門家を含む6人の代表者を送った。IARFのこの会議において、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アメリカからの学校での宗教教育実践と模範についての11のエッセイからなる小冊子(IARFコーディネーターであるザリーン・カルドウェル氏編)を発表した。」

2002年3月IARFワールド



booklet
この小冊子のコピーが欲しい方は、次のアドレスまで: zarrin@iarf.net

5.実践規範:責任ある宗教団体が実践する自発的ガイドラインの草案を加盟団体や専門家グループと協力して作成中である。

「どのような宗教や信条団体が、その実践に関して釈明しなければならないのかを示す標準規範を策定するための手段として、すべての宗教または信条団体のための自発的実践規範をIARFでは現在開発している。この規範を作成することで、宗教団体の行動によい影響をあたえるかもしれない。長期的には、異なる宗教・信条を持つ会員間、並びにこうした団体と政府間の寛容の精神を広げることに寄与することを目指している。」

「宗教的自由を追求すると同時に、責任ある実践規範を作成しそれに従わなければならないと考える。実践規範は、青年の保護や財源の悪用を防ぐこと、自由意志による入・脱会の自由等の規範も含んでいる。」

2002年3月IARFワールド


Swami Agnivesh
スワミ・アグニヴェシュ
(実践規範の作成協力者の一人)